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年頭のご挨拶 ~新年明けましておめでとうございます~  -平成31年1月

 今年は亥年です。日野に来てから二回ほどイノシシを見ました。テレビで見るとなんとなく滑稽で可愛く見えますが、実物は思ったよりも大きく迫力があり、野生動物そのものでした。車にぶつかって来ないように祈るのみでした。しかし、患者さんから頂いた猪の肉は臭みもなく、すき焼きや鍋に入れてとても美味しくいただきました。都市では味わえない田舎の良さでしょう。
 さて、昨年は日野病院も大きく変わりました。4月から小児科の診療が毎日となりました。日野郡に住む若いお父さんお母さんも安心ではないでしょうか。親の最大の願いは子供が元気に育ってくれることです。これが、昨年日野病院がおこなった最大の地域貢献です。また、12月からは外国人医師のイ・ヨンイ(李英伊)先生が内科医師として努めてくれています。イ先生は韓国出身で新聞社の編集長を務められた後、韓国の医学部を卒業し家庭医として勤めておられました。さらに、日本の医師国家試験に合格され鳥取大学の研修医として地域医療研修のため日野病院に来られました。日野病院を気に入っていただき、職員として12月より働いていただいています。日本語も堪能で、優しい先生ですので患者さんにも喜んでもらっています。今後、日本の医療を学びながら、医師としてのキャリアを積んでもらうとともに、我々も韓国の医療の良いところを教えてもらって日野病院が国際的な病院になればいいなと思っています。日野病院には鳥取大学地域医療総合研修教育センターが設置され、地域医療の拠点病院として実績を上げていますが、さらに国際的な発展ができればと期待しています。
 昨年はスタッフの確保を大きな目標として掲げました。内科では長年働いていただいた熊野健太郎先生がご開業により退職されましたが、佐々木先生、イ先生が加わり、増員となりました。また、看護師も4月には新卒の新人が9名加わります。放射線技師も1月から1名増員となりました。このようにスタッフはかなり充実してきました。今年はこの新人たちを含めて人材育成を日野病院の一番の目標として、診療内容もさらに充実させたいと考えています。
 次に昨年から随時追加している新しい人間ドックを紹介します。昨年は脳ドックにvsRADという認知症早期発見のための検査を加えました。頭部MRIをとるだけでアルツハイマー病の初期病変を見つけ、予防に取り組むことができます。また、初期糖尿病発見のため、リブレ(24時間2週間血糖測定)を導入いたしました。さらに、肝エラストグラフィーを2月頃より人間ドックに導入します。これは肝臓の硬さを測定し、肝臓病の進行度、肝臓がんのできるリスクを予測するものです。特に糖尿病や肥満のある患者さんはぜひ測定し、肝臓病の進み具合を知って予防の一歩にして下さい。これらはいずれも初期の疾患を発見するための最新医療です。ご家族そろって日野病院の人間ドックを受けてみませんか。この一年健康で良い年にして下さい。

平成31年1月