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コロナとともに生きなけれいけない時代の日野病院  -令和2年9月

 新型コロナウイルスパンデミックの第二波が到来しています。東京から始まった第二波は関東圏、大阪、福岡と太平洋ベルト地帯を経て各地方に拡散し、7月下旬からはこれまで感染を押さえていた鳥取にもクラスターが発生しています。島根では高校生のクラスターが出て一度に91人もの感染者が出ました。いつ日野病院に新型コロナウイルス感染者が来ても不思議ではない状態です。当院では3月からさまざまな感染対策は行ってきましたが、さらに厳重な対策を行うことになりました。
 まず、外来では当院受診時には玄関にて体温測定、手の消毒、マスクの着用をお願いしています。待合では席を離してソーシャルディスタンスを確保してもらいます。発熱や咳などのある患者さんは受診前に病院に電話を入れていただき、受診時間の相談をさせていただくことによって他の患者さんへの感染リスクを減らしています。ホームページ(http://www.hinohp.com)にアップしている問診票をあらかじめ記入して受診していただければよりスムースな対応がとれます。
 入院では入院患者さんへの面会は原則禁止しています。入院患者さんがご家族と会えないのは心細いこととは思いますが、ご協力をお願いします。病状によっては主治医の許可により短時間面会可能です。また、ビデオ通話サービスを行っており、入院患者さんとご家族がビデオ通話を用いて面会ができます。8月からは入院患者さんに新型コロナウイルス抗体検査を行わせていただいています。無症状の感染者の混入を予防するために必要です。もちろん発熱、呼吸器症状のある患者さんには抗原検査、必要に応じて遺伝子検査(PCR検査)を行います。PCR検査は検体を採取し、保健所に送って検査するため結果が判明するまでに半日から一日の時間が必要です。陽性の場合は保健所への連絡を行い、適切な病院へ転送します。
 今後鳥取県西部の患者が増加した場合は当院においても新型コロナウイルス感染者の入院受け入れを行う予定です。他の入院患者さんに感染が及ばないように病棟の一部を改修しました。また、感染患者専用の医療機器(超音波装置や心電図モニターなど)の購入を予定しています。さらに、インフルエンザの流行時には多くの発熱患者さんが受診することが予想されます。一般の患者さんと接触しないように新しく感染症外来棟の建設を構成町(日野町、江府町、伯耆町)にお願いしています。また、PCR検査装置も設置し、受診してから1時間程度で感染の有無が判定できるようにしたいと思っています。このように当院では、感染患者さんの早期診断、適切な治療方針の決定、他の患者さんへの感染や院内感染を防ぐために最大限の対策を行っていきます。感染防御対策には患者さんやそのご家族の皆さんの協力が欠かせません。ご不便をかけることもあるとは思いますが、充分な感染予防ができるように皆さんのご協力をお願いいたします。不明の点や心配なことがありましたら、電話にてお問い合わせ下さい(0859‒72‒0351)。また、ホームページに刻々と変化する感染症対策を記載しています。ぜひ確認してください。新型コロナウイルス感染症が一日も早く、終息することを祈っています。