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病院機能の充実をめざして -平成25年9月

 今年の夏、日本列島は連日の猛暑に見舞われています。さらに、”ゲリラ豪雨”も頻発し、つい先日の8月23日には島根県江津市で降り始めからの総雨量が474mmと、同市における8月の平年雨量の3.3倍に達したと報道されました。市内の全世帯に避難勧告が出され、一部の住民の方々は避難所で不安な時間を過ごしたとのことです。
 日野病院の元病院長で現済生会江津総合病院病院長の堀江裕先生から「避難所をを回っている」との連絡がありました。堀江先生のいつもながらの行動力に感心するとともに、豪雨災害に対する日野病院としての対策を早急に講ずる必要性を感じました。
 さて、今年は9月以降に今後の日野病院に大きな影響を与えるであろう出来事が2つ控えています。その1つは日本医療機能評価機構による病院機能評価です。日野病院は平成19年に1回目を受審していますので、今回は2回目となります。1回目の審査が様々な病院に共通して適用される評価項目(第二世代Ver.5.0)で行われたのに対し、今回は一般病院1、一般病院2、リハビリレーション病院、慢性期病院、精神科病院の5つの機能別に応じた評価項目で行われます(機能種別評価項目第三世代Ver.1.0)。日野病院は日常生活圏域の比較的狭い地域において地域医療を支える中小規模病院を対象とする一般病院1を受審します。日ごろの私どもの活動がどのように評価されるのか、不安と期待を感じながら受審に向けての準備を進めています。
 2つめはMRI装置の更新です。9月13日から現在の装置の解体、シールド工事が始まり、10月6日からの新しい装置の搬入組立を経て、11月1日に本稼働となる予定です。新しい装置では質の高い鮮明な画像が得られることは勿論、検査時間が短縮されます。また、可動式の撮像テーブルにより患者さんの安全、迅速な移動が可能となります。
 現在のMRI装置は平成12年の新病院開設時に導入されました。既に耐用年数を大幅に超過し、交換部品の入手も困難になり始めていました。装置を更新するか否かについては、長い間様々な議論を重ねてきました。買換えには1億円程度の高額な費用がかかること、また、現在の診療点数ではその費用をペイすることが難しいことなどの問題点が挙げられました。その一方で、日野病院に設置されることで得られる利便性や救急医療への貢献などが利点として指摘されました。最終的には日野病院組合議会でご判断をいただき、更新が決定しました。費用面でご支援をいただいた構成町に対して、この場をお借りしまして心よりお礼申し上げます。
 異常のように、日野病院はソフト面、ハード面の両面で病院機能の充実を目指して頑張っております。どうぞ、ご支援の程よろしくお願いいたします。 
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