出かける医療・近づく医療

ご挨拶

ご挨拶                                                                       日野病院長 孝田 雅彦

孝田院長

 今年の夏は梅雨が終わっても雨続きでした。日野郡の皆さんは、雨にはなれっこで特に何ということはないと思いますが、東京では連続降雨で異常気象と騒いでいます。この程度のことを異常気象ということ自体が、マスコミの騒ぎすぎか、都市の弱さかと思います。私は根雨に住み始めて一年が過ぎ、四季を経験し、雨にも雪にも慣れました。夏は暑くて夏らしく、冬は雪があり冬らしく、四季のメリハリがあり、季節を楽しめます。ただ一つ、カメムシには閉口します。
 さて、病院では昨年度の決算がでました。黒字決算で職員一同安堵しております。これは住民の皆さんのご協力と職員の頑張りによるものであり、病院長として感謝申し上げます。日野病院は岡山県北部の一部を含めて鳥取県西南部地区の急性期、回復期、慢性期そして終末期の医療を担っております。厚労省は病院の機能分担を進め、病院減らし、病床削減をしようとしておりますが、過疎地では機能分担すべき病院も近くにはなく、患者の利便性を考えれば高度な医療設備を必要とする疾患以外は一つの病院で完結するのが理想といえます。医師、看護師、薬剤師などスタッフ不足という問題を抱えていますが、なんとか住民の皆さんに不足のない医療を提供するために今後も努力していきたいと思います。
 さて、医療の質を担保することは病院にとって大変重要な問題です。過疎地の病院であるからといって、医療の質を落とすことはできません。小規模な病院はそれなりの工夫をして診療のレベルを落とさないように努力しています。その例として、最近導入した新たな診断法をご紹介いたします。一つは手のひらに乗るほどの小さいタブレット型超音波装置です(図1)。画質は通常の超音波には及びませんが、心不全、脱水症、胆のう炎、尿閉、胸水、腹水の診断には有用です。特に、病院に受診が困難な在宅診療や老人保健施設において極めて有用です。今後、訪問診察や施設への往診に持参していきたいと考えています。もう一つはMRIを用いた全身のがん診断です。30分程度の検査で頭から足まで全身の検査が一回でできます。特に、一度がんになって治療後経過観察を行っている患者さんで全身への転移がないかを調べるのに有効と考えています。例えば、乳癌の患者さんでは肺や肝臓、骨などに転移していないかを調べるために肺のCT、肝臓のCT、骨シンチグラフィー、場合によっては高額なPETを取らないといけませんでした。それがMRI全身拡散強調画像(DWIBS)ですべて見ることが可能です。まだ、一部の先進的な医療機関でのみ行われているだけですのであまり普及していません。鳥取県でもほとんど行われていません。当院では7月より開始ししており、普及させたいと思っています。今後、さらにMRIの画質が進歩すれば、がん検診も一回のMRIでできるようになると思います。今のように胃カメラを受けて、胸部レントゲン写真を撮って、大腸カメラを受けて、女性ならマンモグラフィー、子宮頚がんの細胞診と多くの検査を受けなければなりません。それが一回のしかも注射もなく寝ているだけで検査が終わります。昔のテレビ番組の宇宙大作戦で棒のようなものをかざすだけで診断できたのと同じことが可能となります。この二つの検査法については今後のせせらぎで随時詳細をお知らせいたします。
 暑い夏が終わってから夏バテをおこす患者さんが多くいます。油断しないように、夏の疲れを残さないよう体調に気をつけてください。                              ポケットエコー            

                        
                 

 

 

 

 

 

平成29年9月

 
 

院長プロフィール

学歴
昭和59年3月 鳥取大学医学部医学科卒業
昭和59年4月 鳥取大学大学院医学研究科内科系入学
平成元年3月 鳥取大学大学院医学研究科内科系修了
資格
平成4年12月 日本消化器病学会専門医 第20637号
平成年 1月 日本消化器病学会指導医 第1950号
平成6年4月 日本肝臓学会専門医 第2238号
平成10年4月 日本肝臓学会指導医 第555号
平成3年12月 日本消化器内視鏡学会専門医 第910420号
平成8年10月 日本超音波医学会超音波専門医 第1241号
平成11年12月 日本超音波医学会超音波指導医 第642号
平成16年12月 日本内科学会認定内科医 第83104号
職歴
昭和63年 4月 大阪回生病院内科医師採用
平成元年7月 池田回生病院転勤
平成4年 3月 池田回生病院退職
平成4年 4月 鳥取大学医学部臨床検査医学講座文部教官助手採用
平成5年 7月 鳥取大学医学部臨床検査医学講座学部内講師
平成11年 7月 鳥取大学医学部内科学第二講座学部内講師
平成11年 7月 ドイツ連邦共和国Erlangen Nuernberg 大学医学部第一内科留学
平成12年 7月 鳥取大学医学部内科学第二講座学部内講師復職
平成13年 8月 鳥取大学医学部付属病院第二内科講師
平成15年 7月 鳥取大学医学部統合内科医学講座機能病態内科学分野助教授
平成19年 4月 鳥取大学医学部統合内科医学講座機能病態内科学分野准教授
平成27年 4月 鳥取大学医学部附属病院消化器内科科長
  鳥取県肝疾患相談センター長併任
平成28年7月 日野病院副病院長
平成28年10月 日野病院長 
学会及び社会における活動等(所属学会;役職等)
昭和59年 12月 日本内科学会会員
平成16年 12月 日本内科学会認定内科医
昭和60年 1月 日本消化器病学会会員
平成4年 12月 日本消化器病学会認定医
平成9年 5月 日本消化器病学会中国支部会評議員
平成17年 1月 日本消化器病学会評議員
昭和61年 1月 日本肝臓学会会員
平成9年 12月 日本肝臓学会西部会評議員
平成10年 4月 日本肝臓学会指導医
平成18年 5月 日本肝臓学会学会評議員
昭和61年 1月 日本消化器内視鏡学会会員
平成3年 12月 日本消化器内視鏡学会専門医
平成21年 11月 日本消化器内視鏡学会中国支部評議員
平成元年9月 日本超音波医学会会員
平成B年 10月 日本超音波医学会超音波専門医
平成11年 12月 日本超音波医学会指導医
平成17年 5月 日本超音波医学会中園地方会幹事
平成7年 10月 日本臨床薬理学会会員
平成8年 5月 日本門脈圧尤進症学会会員
平成28年 5月 日本プライマリーケア連合学会会員
非常勤職歴、その他特記事項
平成7年 4月 鳥取県肝臓癌抑制対策評価委員会、委員
平成7年 4月 鳥取県健康対策協議会肝癌対策専門委員会、委員
賞罰
平成13年 3月 鳥取大学下田賞
平成16年 3月 鳥取大学教育功績特別賞
平成16年 10月 鳥取大学医学部研究助成
平成17年 6月 Hepatology research 賞
平成25年 8月 鳥取大学医学部研究助成
平成26年 3月 鳥取大学日ノ丸報恩会科学研究業績表彰
平成28年 5月 Hepatology Resarch High Citation 賞